水道水フロリデーション
水道水フロリデーション
NPO法人日F 第14期 フッ化物応用推進研修会

(趣旨)
 当会は、フッ化物によるむし歯予防の正しい情報を提供してきているが、公衆衛生の観点から最も優れた方法である水道水フロリデーションが国内で遅々として進まぬ状況の中、また、一方では、条例制定後、着実にフッ化物洗口事業を推進する自治体があります。全体的にみて、積極的でない地域との健康格差も心配されています。中でも、障害を持つ人への予防対策は、どこへ行っても優先順位が低く、問題を抱えております。今回は、生活力のない家庭の問題に焦点を絞って考えてみたいと思います。日頃より、子供の貧困について長年向き合って来ておられる川越元久先生に、ご講演を頂き、今後の当会の取り組みについて、また、会員自身の取り組みについて考えます。

(日時・会場)
平成28年(2016年)1月24日午後1時〜3時
会場名(東京しごとセンター)5階セミナー室
http://www.tokyoshigoto.jp/index.php

(日程)
 講演(午後1時)
 「貧困が生む健康格差を考える」―子供の虐待と歯科との関り―
 NPO法人ウォーターフロリデーションファンド理事
公益社団法人 川崎市歯科医会会員
川越 元久 先生

貧困が生む健康格差を考える
−子ども虐待と歯科との関わり−

NPO法人ウォーターフロリデーションファンド理事
公益社団法人 川崎市歯科医会会員
川越 元久

厚生労働省によると、現在の日本の子どもの貧困率は16.3%(2014年)で、6人に1人が相対的貧困ラインを下回っており、ひとり親の家庭に限るとそれが54.6%に増加するという。一方、毎日のようにテレビや新聞等で報道される子ども虐待事件には、多くの国民が心を痛めていると思われる。虐待被害者の多くは、乳幼児から小学生までの低年齢層に集中し、無抵抗な子どもたちは助けを求めることが困難で、このような事件が後を絶たない。これらの貧困と子ども虐待には密接な関係が存在している場合がある。
私が子ども虐待に関わるきっかけとなったのは、10数年前に小学校の学校歯科医に就任したことである。はじめての学校歯科健診で、「どうして、極端にむし歯が多い子がいるのだろう?」「どうして、この子のむし歯はずっと放置されているのだろう?」と違和感を持ち、甚だ理解に苦しんだ覚えがある。それまでの私は、“患者とは主訴を持ち、自らあるいは家族の意思で歯科に通院するもの”だと信じていたからだと思う。実際には、そのような歯科の常識に当てはまらない家庭が、世間にはあるということに気づいたわけである。
「貧困」、「子ども虐待」そして「健康格差」は負の連鎖である。自らの意志ではなく、否応なく不利を背負うことになった子どもたちのために、歯科医師として出来ることを考えてみたい。とくに、我が国でいまだ実現されていない水道水フロリデーションは、健康格差の是正に対して劇的に貢献できる可能性があることを再認識したい。

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NPO法人日F会議の会員で、この研修会参加希望の方は、資料作成の都合上、1月23日までに、事務局(日程の関係上、FAXにて)か、学術編集委員長(山本)までご連絡ください。尚、申し込みなしで参加されても構いませんが、その時は資料が不足しているかもしれない事を、あらかじめご了承ください。
@ NPO法人日F会議 事務局
 朝日大学歯学部口腔観戦医療学講座 社会口腔保健学分野
                    FAX 058-329-1497
A 学術編集委員長 山本 FAX 0763-82-6695 メール ymmt@f-take.com


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